【ウイスキーバイブル】ウイスキーの科学~熟成の香味を生む驚きのプロセス~

【ウイスキーバイブル】ウイスキーの科学~熟成の香味を生む驚きのプロセス~

最近、家やbarなどでウイスキーを飲む機会が増えた!
という方にオススメしたい1冊がこちら

「ウイスキーの科学~熟成の香味を生む驚きのプロセス」


サントリー(株)入社後、中央研究所にてウイスキーの貯蔵・熟成に10年余り携わってきた古賀 邦正氏による、ウイスキーの熟成について解説が入った中級書です。

密造が生んだ奇跡

ウイスキーは、もともと透明な色をした液体(蒸留後の状態、樽熟成無し)だったことを知っていますか??
琥珀色が今でこそ馴染みのあるウイスキーですが、それは密造が生んだ奇跡だったのです。

時代は、イングランドがスコットランドを併合して、グレートブリテン王国が誕生した1707年にまで遡ります。
当時、政府がウイスキー生産者に対して高い麦芽税を徴収し始めたことを背景に、密造業者は、酒税を逃れるためにシェリー樽にウイスキーを長期間保管していたのです。しかし、この事が功を制して、芳醇な味わいのある琥珀色の熟成ウイスキーが誕生したのです。

なんともドラマある誕生秘話ですよね。

樽の中で、、、

ウイスキーの製造において、大麦の発芽から蒸留まではおよそ1カ月程度で完了します。しかし、ここからがウイスキーの醍醐味。

更に「貯蔵」という工程が加わります。樽の中にウイスキーを保管し、長いもので10年以上も寝かせて育てるのです。10年貯蔵のウイスキーならば、熟成期間は120カ月だから、実に製造期間の99%を占めることになります。この貯蔵期間を経ることで、ウイスキーは樽由来の香味成分を獲得してまろやかな味へと変貌します。

樽の中の時間、すなわち貯蔵期間がもたらすウイスキーの「熟成」。
知れば知るほど奥が深いですね(笑)

熟成の謎

樽の中でウイスキーに起こる現象として以下のような反応が挙げられます。

・未熟成香成分の蒸散
・樽を通して香味成分が徐々にウイスキーに溶け込む酸化反応
・酸化生成物とアルコールによるアセタール化反応やエステル化反応
・エタノールと水の相互作用

素人には少々難しい内容でもありますが、これらの熟成プロセスを頭に入れることができればウイスキー通の階段を上がれること間違いなしです!

著者

古賀 邦正 (こが くにまさ)

1944年生まれ。1969年東京大学理学部卒業、サントリー(株)入社。中央研究所にてウイスキーの貯蔵・熟成の研究に10年余り携わる。その後、食品の機能性などの研究・開発に従事。1999年より東海大学開発工学部教授、2012年より放送大学客員教授を経て、現在、一般財団法人自然環境研究センター客員上級研究員(非常勤)。農学博士。『「総対的調和」という見方・考え方』で2007年度文理シナジー学会学術賞。「総体的」に物事を見ようとするスタンスは若いときにウイスキーの熟成研究に取り組んだおかげと思っている。趣味はラグビー観戦、ウォーキング後の飲酒。

書籍情報

出版社:講談社 ブルーバックス
定価:1000円(税抜)
出版日:2018年02月20日

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